2006年12月30日

月の出を待つ

 1973年7月のアクリル絵の具による,F4号(32.5×24.3mm)の小さな作品です。鳥の子和紙にゲッソの下地をつくり,その上に描いています。若い時に友人と二人展をした終了後に,遠くに離れてしまった父にあげてしまった絵です。

 私の手元には,色あせた35mmの絵を撮影したフィルムが残っていました。その父もいまは逝ってしまい,その絵は行方不明です。すでにゴミ扱いで消えてしまっているのかもしれません。大体,ヌードなどがあると,そういう絵を普通の家では飾りません。それに気づくのに何年もかかりました……(^o^;)。

 その絵の再現です。古いフィルムをプリントショップで4つ切り大に出力してもらい,スキャナーで取り込みました。それをフォトショップで左右の明るさのバランスや,色の調整をし,できるだけ記憶の絵に近づけてみました。

 「月の出を待つ」というタイトルには,深い意味はなく,ただきれいな色の画面を描きたかっただけの作品です。左のおじいさんはお酒を飲んでいるのですが,グラスが分かり難いですね。
 右下の子どもは,この後で,落ちてくる子猫を受け止めようとしているパステル画にもなりました。そのパステル画はどこにしまったんだろう? 見つけたら,このブログにアップします。


月全体.jpg


 ただ描くことが楽しかった頃,不安になるようなことはなるべく忘れて,昼夜区別のない,煙草をお酒と音楽の生活を許してもらっていました。だから,今,休みがなくても,文句は言えないのです!

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 追記:探していた絵を発見! 上の絵の子どもの部分をパステル画にしたものです。描いた当時は考えていませんでしたが,この0.5秒後の光景を想像すると,結構残酷な絵だったかもしれません。どんなに運動神経がよくても,この子は子猫を受け止められそうもありません。

サービスボーイ.jpg


この記事へのコメント
暗く沈んだ色調と何処か息抜きのようにユーモアの在る陰丸さんの不思議な空間。夢のような世界です。

ところで漫研は陰丸さんが3年の時2年生は居なかったようですが、美術部の方はムトーさんを部長として、大勢居らっしゃったと思います。
先輩達は文化祭の時はフォークソング同好会(軽音楽?)としてギターを持ち、上手な歌を聴かせてくれました。
Posted by しょうた at 2007年01月03日 02:24
しょうたさん,2年生の情報をありがとうございます。その2年生のフォークソング同好会は,もしかしたら,私の1年上の学年の先輩の美術部員が関係していた会かもしれません。私が1,2年の時,美術室の隅でよく数人がギターをかかえてやってました。そういう同好会もありました。
Posted by 陰丸 at 2007年01月03日 11:15
陰丸さん、しょうたさんこんばんは!
『月の出を待つ』というタイトルに意味が特に無い、と書いてありましたが、絵から受けるイメージでは、特別な力が加わった何かが始まる予感を感じさせます。未来では無く原始の様な、時空を超えた世界・・・・。

フォークソング同好会は美術部と結構繋がりが 有ったのですね。友人のTさんも同好会のメンバーでした。
Posted by DOI at 2007年01月03日 23:34
陰丸さんの人物のキャラクターは日本人とは違うキャラクターが多いように思うのですが、それはどこからくるものでしょう?
Posted by ぐっちー at 2007年01月04日 23:19
 DOI さんの友人の T さんもフォークソング同好会でしたか。当時はあまり知らなかったのですが,タカタワタル的という,彼が亡くなる少し前のドキュメンタリーを最近2度観て,「いいっ!」と2回とも感激しました。

 なにかを待つ,期待して待つ。これは楽しいことです。ウキウキします。実際にそれが始まることよりも,待つことの方が,想像が色んな風にふくらんで楽しいものです。よねー(^o^)。

 私の描く人物は,国籍も性別もあいまいです>ぐっちーさん。その理由は,「でたらめ」だからです。「超現実派」や「シュールレアリスム」という言葉がありますが,私は「でたらめ」という言葉が,行為が好きです。
Posted by 陰丸 at 2007年01月05日 22:35
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